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医学部入試の面接試験について①

2024年03月22日

現在、日本の医学部では私立、国立問わず全ての大学で面接試験が行われています。点数化の有無など細かい違いはあるものの、面接が必ず行われる学部というのはかなり珍しいですよね。ですが、医学部の面接は採点基準が公開されていないことがほとんどで、どう対策したらよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は医学部受験の特徴ともいえる面接について、解答例や落ちる人の特徴についてみていきましょう。

医学部入試に面接がある理由

医学部に面接がある理由は一言でいうと「筆記試験だけでは医師としての適性を判定できないから」です。詳しく解説していきます。

医師として求められる適性の一つに「熱意」があります。医師は社会的地位が高く、経済的にも安定した職業であるため、中にはお金や名誉のみを目的として医学部を受験する人もいるでしょう。しかし、お金や名誉のみがモチベーションの学生は大学に入ってからの勉強でモチベーションを失ってしまうことが多く、単位を落としたり、留年して退学せざる負えなくなることが珍しくありません。医師になる覚悟と情熱は面接でないと判断できないため、面接試験が設けられています。

また、コミュニケーション能力も医師には必要です。医療の現場では患者さんだけでなく、看護師や薬剤師、医療事務など様々な職種のスタッフとコミュニケーションを取る必要があります。こちらも筆記試験だけでは判断できないため、面接試験が行われています。

医学部の面接で落ちる人の特徴

医学部の面接で落ちる人、通称「面接落ち」の受験生にはある程度共通した特徴があります。そちらについて項目ごとに紹介します。

浪人を重ねすぎている

 医学部受験において、長らく都市伝説のように言われ続けてきたのが「多浪生差別」です。浪人を重ねれば重ねるほど面接の点数が厳しめに付けられてしまい、結果として合格が難しくなるというわけです。ですがあくまでも噂程度の話であり長い間真偽については不明でした。

しかし平成30年、文部科学省より「医学部医学科入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報について」という文書が公開されました。この文書では受験生を現役、1浪、2浪、3浪、4浪以上と分け、受験者数と合格者数についてそれぞれ調査した結果が報告されています。

 この文書によると、明らかに4浪以上の受験生だけが合格率が低い大学がいくつか見受けられました。以上のことから、一部の大学では浪人を重ねすぎていると面接で不利になってしまうと考えられます。

人格に問題がある

医師としてふさわしくない人格の受験生は面接で不合格になってしまう傾向にあります。例えば、医師を志望した動機を聞かれて「お金のため」、「経済的に安定している」などといったような解答をしたり、人命を軽視するような発言をしてしまう受験生です。大学によっては面接を点数化せず、合格か不合格かのみを判定する大学もあります。そのような採点基準を設けている大学では、どれだけ筆記試験で点数を取れていたとしても不合格になってしまいます。

医師に必要なコミュニケーション能力に乏しい人

コミュニケーション能力は医学部の授業を受けるには、かなり重要です。グループ討論型の授業や半単位での実験を取り入れているような医学部も多く、そういった場面でコミュニケーション能力が評価されています。

 なお、よく誤解されがちですが、医学部で必要なコミュニケーション能力というのは雑談をしたり、雄弁に話したりする能力ではありません。自分の意見を誤解なく相手に伝えたり、反対に相手の話を正しく理解したりする能力が医学部では求められています。口下手であっても問題はないので心配しすぎないで良いと思います。

高校時代の生活態度に問題がある

高校から発行される「調査書」には生活態度や欠席日数など、高校生活における情報が詳細に記されています。この調査書において、生活態度が悪かったり、あまりにも欠席が多い受験生は面接で落とされてしまう可能性が高いとされています。

 先ほども述べたように、医学部では他の学生と班を組んで実験や討論を行う場面が数多くあります。そのため、他の学生に悪影響を及ぼすような学生はなるべく入学させたくないのが試験官の本音です。大学側は国家試験合格率を公表しているため、進級できない学生、国家試験に合格できない生活態度の学生は入学をさせたくないのです。

 医学部では高学年になると実際の医療の現場に出て実習を行うクリニカル・クラークシップ(ポリクリと呼んでいる大学もあります)が全ての大学で実施されます。大学の附属病院や関連病院で実習を行うため、欠席が多い場合、スタッフに迷惑が掛かってしまいます。特に理由なく欠席を繰り返している場合は要注意です。

医学部受験の面接で見られているポイント

医学部の面接において、試験官がどんなポイントに注目しているかを紹介していきます。

基本的なマナー

 面接では、基本的なマナーができているかどうかを全ての試験がんが見ています。例えば入室時にノックをし、試験官からの「どうぞ」という声を待っているか、スーツの着こなしや身だしなみにおかしな点はないか…といったような具合ですね。面接中だけでなく、待機室や帰り道でも念のため態度には注意しておきましょう。

 自分のマナー、身だしなみが気になる場合は、塾や予備校の先生に頼んで模擬面接をやってもらうのがおすすめです。無意識にやっている手癖や口癖などをよく見てもらい、面接までに直しましょう。

他の受験生とのかかわり方

 一部の医学部では集団面接が行われています。集団面接では討論をすることが多いのですが、そこでは他の受験生に対する接し方が見られています。他の受験生を蹴落とそうとしているのか、それとも他の受験生と協力して与えられた課題を解決しようとしているのかを試験官は厳しくチェックしています。

 実際の医療の現場でもカンファレンスというものが行われています。これは医師が一同に会して治療方針について討論し合う場で、これ以外にも医療の現場ではグループ討論に近いことが日々行われています。グループ討論で他人の意見を頭ごなしに否定したり、他人を貶めようとしたりする人は医師になってからの適性もないと判断されてしまいます。

人となり

 質問の受け答えから、試験官は受験生の人となりを判断しています。その最たる例がMMIです。MMIとは、” Multiple Mini Interview”の略で、提示されたシチュエーションに対して自分がどう対処するかを答えます。このように聞いても、実際にどんなやりとりがされているのか伝わりにくいと思います。医学部受験の面接で出題されたMMIを例題として紹介します。

MNIの例

 「ある医師が受け持っていた患者は延命措置を拒否していたが、病院の方針により延命措置が行われたいた。ある時、スタッフのミスによって延命措置のケーブルが外れてしまい、延命装置が停止してしまった。医師はそれに気づきつつも、あえて延命を再開せず患者はなくなった。この医師は許されるべきか」

 このように、複雑なシチュエーションが提示され、それに対する自分の考え、自分だったらどう行動するかを解答します。解答が掘り下げられ続けることも多くあるようです。

どのくらいの受験生が面接でおちるか?

医学部受験の面接の採点方法は主に2つ 

実際のところ気になるのは「どのくらいの受験生が面接で落ちるか?」という点でしょう。面接落ちについて解説する前に、医学部における面接の採点方法について紹介します。

 医学部受験において、面接の採点方法は大まかに分けて2種類あります。一つは普通に点数化をする方法です。何人かの面接官がそれぞれ持ち点の範囲内で点数をつけ、その合計が面接の得点になる方式ですね。受験生によって質問する内容が違うことを考えると、ガチガチに採点基準が決まっているわけではありません。

 そしてもう一つの採点方法が「段階評価」という方法です。面接を点数化せず、合格か不合格かの2択で判断するという採点方式ですね。こちらの場合はいくら筆記試験で点数を取っていたとしても不合格になってしまうリスクがあります。

 

面接落ちする受験生の割合

点数化される面接の場合

 面接落ちする受験生の割合ですが、面接を点数化して採点する医学部の場合、筆記試験の点数と合算して合格が決まります。殆どの大学で筆記試験の点数の配点のほうが高く、面接が原因で落ちるということは少ないとされています。面接での点数化もよい学生に高い点数をつけるというよりも、問題のある学生に低い点数をつけるという大学が殆どです。そのため、面接試験の点数に差があまりありません。まれに、筆記試験では余裕で合格ラインを超えている点数を取れていたのに、面接の点数が異常に低く、不合格になってしまう受験生がいます。しかし、割合としてはかなり低いです。

私大医学部の場合、1次試験は突破したけれども面接を含む2次試験が突破できなかったという受験生は、自己採点の結果を見ると、1次試験の点数が低かった受験生が殆どです。

 

段階評価の面接の場合

段階評価の面接の場合、面接の結果によって一発で不合格になってしまいますが、こちらも割合としてはかなり低いです。面接の結果で不合格になった受験生の数を公表している医学部がないため、受験生の自己申告で塾側が判断するしかありませんが、段階評価の面接で落ちた受験生はかなり少ないといってよいでしょう。

医学部入試の面接の重要性

ここまで紹介してきた内容をまとめると、面接は最低限のマナー、医師としてのコミュニケーション能力、人格、生活態度に問題がないかを確認するためのものであり、合否を大きく左右するものではありません。筆記試験の結果が最も大切です。対策できるものとしては、医師を目指す受験生は志として人格、生活態度は最初から問題がないと考えるのが普通ですから、面接時の最低限のマナーを事前に学ぶ、医師としてのコミュニケーション能力、正しく伝える能力を事前にシミュレーションして練習しておくことでしょう。

次回は面接対策としてすべきこと、よく聞かれる質問例、 名古屋大学医学部地域枠の面接内容と模範回答例と回答のポイント、 筑波大学医学部の面接内容と模範回答例と回答のポイントなどを紹介します!

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この記事の監修

 名古屋講師会_浅木真里

名古屋講師会 教務部長浅木真理

大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。

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