2023年度藤田医科大学の入試傾向と対策・・・数学編
2023年11月09日目次
2023年度藤田医科大学一般前期数学の全体の講評
例年通りの制限時間、2024年度は10分長くなる
2023年度の藤田医科大学医学部一般前期の数学の試験範囲は数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・Bで、試験時間は90分、でした。2024年度は100分となり、10分長くなります。問題量が増えることも予想されるため、より、しっかりとした対策が必要となってきます。
例年どおりの解答形式・配点予想
解答形式は従来どおり、マーク式と記述式の両方があり、小問集合のマーク式の大問が1題、記述式の大問が2題の計3題でした。未公表ですが、配点は120・40・40と予想されます。
アフターコロナの出題範囲の変化
2021年度、2022年度はコロナの影響からか、数学Ⅲからの出題が減らされたと考えられる。アフターコロナの2023年度は以前のように出題の半数が数学Ⅲからとなった。
2023年度数学大問1の分析
2023年度のマーク式問題は例年よりも難易度は低く、無理数の値のみ普通レベルの問題でした。藤田医科大学の数学では、大問1を確実に得点することが合格への一歩です。というのも、大問1が基準点に達しない生徒は、足切りとなり、記述式の採点をされるまえに不合格となってしまいます。基準点は受験年度により異なります。下記に2023年度入試の大問1の出題単元を掲載しておきます。※2023年度以前には、データの分析・正多面体・循環小数なども出題されているので、この分野も確実にしておこう。
分野 | 単元 | 内容 |
---|---|---|
場合の数 | A | 集合の要素の個数 部分集合が3つあり、効率よく素早く解こう |
極限 | Ⅲ | 無理関数の極限 典型問題 |
積分法の応用 | Ⅲ | 曲線の長さ 典型問題 |
複素数平面 | Ⅲ | ド・モアブルの定理 定理を使用し、等式が成り立つ条件を求める問題 |
微分法の応用 | Ⅲ | 微分係数 合成関数の微分の問題。2回微分する必要がある。 |
数と式 | Ⅰ | 無理数の値 二重根号の問題。最初に二乗し、ルートを外して解き始める。 |
積分法の応用 | Ⅲ | 置換積分による定積分 t=π/6-xと最初において解き始める。 計算量が多く、マーク式問題の中では一番難しかった。 |
確率 | A | サイコロの目の和・積の確立 表を活用し、上手に場合分けできると得点できる。 |
二次関数 | Ⅰ | 十分条件となる値の範囲 グラフを書いて考える。命題が真となる条件を求める問題。 |
数列 | B | 数列の和に関する漸化式 Sn=Sn-1+anの式を使って式を変形していく。 |
2023年度藤田医科大学数学大問2・3の分析と対策
記述式問題全体の講評
大問は記述式のため、部分点で確実に得点することが可能です。むしろ、「答だけの場合は採点しない」とされているため、解答までのプロセスを正しく効率よく記述できるかが勝敗をわけます。2023年度は大問2は数Ⅲの積分法の応用から出題され、大問3は数Ⅰの数と式から出題された。特に大問3の難易度が高かった。大問3は多くの受験生が失点していると考えられ、大問1と2を確実に得点し、大問3は部分点狙いで得点をしていくと合格最低点をとれるようになっている。
大問2のポイント
大問2は、誘導に乗れなくても、定積分の結果を出すことができたかがポイントでした。藤田医科大学の数学の記述問題では2023年度のように難問が出題されることもあるが、典型問題を確実に得点することができれば合格できるようになっています。青チャートで解法を確実にマスターした後は、理系数学の良問プラチカで実践力を養いましょう。
実践力も大事だがそもそも得点できる計算力が身についているか?
藤田医科大学だけでなく、私大医学部受験の数学では、習った公式を使って式を立てる。そこから複雑な連立方程式を解くという流れの問題がかなり多く出題されます。公式を使ってなんとか式は立てれたが、その後の計算、連立方程式がうまく解けず、点数に結びつかない。これで得点にならないパターンの生徒がかなりいます。結局、式を立てれなかった人と点数では同じになってしまいます。
解法パターンをいくつか考え、効率よく計算ができる解法を選択できる力が非常に重要です。その力を養うためにも、講師会名古屋本山校では、「模範解答ではなく自分の解答をみて、何がいけなかったか考えること。そしてその結果を類似問題でいかせるようにすること」と何度も生徒に伝えています。
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名古屋講師会は、愛知県名古屋市の本山で個別指導塾を運営しています。
難関国公立2次対策、医学部受験対策、難関私大対策の指導をしています。
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勉強が苦手な生徒の成績を飛躍的に上げたいという思いから設立された塾であり、
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この記事の監修
名古屋講師会 教務部長浅木真理
大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。